昨年の夏ごろに、浦和ルーテル学院の先生より、卒業生の方が描かれた「マルティン・ルター(Martin Luther 1483-1546年)」の肖像画の額装をご依頼いただきました。

ご依頼をくださったI先生は、丁寧なメールを送ってくださった後、堂々としたルターの肖像画をお持ちくださいました。この作品は、10月31日に浦和ルーテル学院で行われる「宗教改革記念日」に、お披露目されるとのことでした。

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額選びの際、迷われている場面では、「ルターのシンボルに使われているカラー」とのことで、ゴールドのアクセントの入ったアンティーク調の落ち着いた額を、先生が選ばれたことが、とても印象的でした。

その様な視点から見ると、卒業生の方が描かれたルターの絵画は、背景の鮮やかで明るい青も、シンボルに使われています。導かれたようなとても完成した額装として仕上がっているのではないかと感じました。

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力強く、まっすぐなやさしさという印象を受ける額装品は、学院内のチャペル横の壁面、一階から二階へ上がる動線の賑やかで一番長い廊下の正面に飾られたとのことです。先生からは、次のような嬉しいご報告をいただきました。

「学内外の方々の目を引きますところに、日々の生活において初等部高学年生達が廊下を走ることが少なくなり、作品の前で立ち止まって談話する機会が増えました。感謝です。」(一部抜粋)

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卒業生の素晴らしい作品を、額装によってより引き立たせるお手伝いができたことを、大変光栄に思います。また、宗教改革記念日のお披露目の際に、一番目を引く場所を選んで飾っていただけたことも、誠に嬉しく存じます。

さらに、学校という場ならではの意外な効果として、美術作品が生徒さん方の安全面にも貢献していることを知り、驚きと喜びを感じました。しかも、その作品は、学院で数年間多岐にわたり学んでこられた卒業生が描かれたものですから、先生方としては、とても喜ばしいことかと思われます。

作品を前に会話が始まり、人と人との穏やかで優しい心のつながりが生まれることは、私たちにとって何よりの喜びです。そして、今後もより良い額装品を制作しようという励みにもなりました。