中国 明代の皇族の陵墓
明 十三陵(みん じゅうさんりょう)の石板 額装
お客様よりお預かりした中国土産の石板を 額装いたしました。
中国北京の世界遺産「明・清王朝の皇帝墓群」の一部である 明 十三陵へ訪問された際のお土産品だそうです。 石板に溝が彫ってあり、その溝が仏さまの形を模しています。 その溝に土が入っており、仏さまのお姿がより鮮明に 浮き上がって見える作品です。 今回は、お客様と相談の上、黒のシンプルな額縁に 深緑色のマットで額装することに決定。 加えて、 ①作品に凹凸があり、重量も約500gある為、固定が難しいこと ②作品の厚みが額縁の深さよりもオーバーしており 額縁に厚み足し(泥足)をする必要があったので、 その様子を簡単にご紹介いたします。
正面からは判りませんが、お預かりした石板は 裏面の凹凸が激しく、平面のマット(厚紙)へ接着するのは 少し工夫が必要でした。
そこで、マットと石板を直接接着する方法ではなく 石板にひと回り小さい木板をガッチリ固定し、 その木板と紙のマットを接着する方法を採用いたしました。
まずは石板を掃除したうえで木板を接着します。 ここでは石と木を接着するのに適した接着剤を用いて しっかりと固定します。 石板がやや重いので、この固定が非常に重要です。 ※接着に関しては、お客様からもご了承を得ています。
しっかりと固定したら、マットに木板ピッタリの四角い穴をあけて 木板をその穴にはめ込みます。
これで石板とマットの固定は完了です。 次に額縁の厚み足し(泥足)作業です。
こちらは、何ということはないのですが 作品やダストカバー、裏板等の厚みを考慮して 額縁に必要な厚み分の木枠を取り付けます。
正面から見るとこんな感じ。
木肌が見えた状態ではあまり見栄えが良くないので、 額縁と同じ黒の表面仕上げをします。 あとは、中に作品+マットを入れて完成です。
裏板にはもともとスタンドが付いていたので そのまま平面に立て掛けることもできます。 当店では、今回のような固定が難しそうなもの 厚みのあるものの額装も承っております。 お家にしまってある思い出の品も額装すると 立派なインテリアになります。 是非一度ご相談くださいませ。